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しゃちょ。のメルマガジーヌ編集後記
2023.10.13
どーも。しゃちょです。
先週、娘が東京から帰省しました。
9月に20歳の誕生日を迎えまして、
早いねえ、ついちょっと前まで、
かわいいかわいい赤ちゃんだったのに、
あっという間にハタチかよ。
と、なかなかに感慨深いなあ。
「お店でお酒も飲めるしな!」
と、二十歳になってすぐに言いそうな、
ありがちなことを言ってるので、
「おけ。酒のいろはを教えたるわ。」
と、飲酒可能なお店に出向き、
父娘のお酒講習会を開催する流れに。
まずは、瓶ビールを発注した際、
キリン、アサヒ、サッポロがあります。
と、給仕のお姐さんに言われた場合、
おいらの血を引く娘として、
どの銘柄を選ぶのが正解なのか。
また、キリンとアサヒがあります。
と、二者択一の場合はどうなのか。
はたまた、キリン、アサヒ、サントリーと、
この感じでこられたら、どうすべきなのか。
更に、ビールのつぎ方。つがれ方。
相手が完全に飲み干してからつぐのか。
相手が8割くらい飲んだらつぐのか。
(どっちでもいいよ、そんなもん。)
そして、ビールをつぐ際に最も大切な、
ビールと泡が7:3の比率になる、
つぎ方のテクニックを伝授。
そうこうして、ひと通り、
瓶ビール講習を終えた我々父娘が、
次に攻略するのは日本酒だ。
純米、吟醸、本醸造。
純米酒の中でも、
純米、純米吟醸、純米大吟醸、特別純米。
そして、甘口、辛口、淡麗、濃醇。
日本酒は深いね。迷宮だね。
とりあえず、
お店の日本酒メニューを一瞥して、
私の好きな銘柄の純米酒を、
1合ずつで計2合分発注、
お姐さんに同時に持ってきてもらう。
「さあ、これが○○の特別純米だ。旨いよ。」
って、利き酒みたいな感じでね、
どうだい、2種のお酒の違いが分かるかい?
こっちはキリッと後味にキレがあんだろ?
こっちは果実のような薫りが広がんだろ?
なんつって、
父娘の小粋な時間を過ごしていたら、
突如、あるひとつの想念が頭に浮かんできた。
娘を持つ男親の夢。
それは、成人した娘と酒を酌み交わすこと。
なんだいなんだい、
何言ってやがんだい。
そんなん言うてるんは、
一部の感傷的な男親だけであってね、
おいらは別段、娘と酒を酌み交わす云々は、
そんな、男親の夢だなんて、そんなそんな、
これっぽっちも思ってやいませんぜ。
なーんて、
高を括っていた筈だったのだけれども、
どうしてどうして、
立派に成長した二十歳の娘と二人、
特別純米をついでつがれて、
これ旨い。これも旨い。
これ甘い。これは好み。とやってると、
先ほど、脳裏に浮かんだあの想念、
娘を持つ男親の夢。
それは、成人した娘と酒を酌み交わすこと。
当初、小馬鹿にしてたあの想いが、
おいらの胸の中で大きく大きく広がって、
隠し通せなくなるほどにまで広がって、
感極まって涙をこぼす寸前にまで昇華して、
なんだこれ、まさしく男親の夢やろがい!