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しゃちょ。のメルマガジーヌ編集後記
2019.04.20
どーも。しゃちょです。
ここは私の定宿だ。と呼んで全く差し支えない、
ビジネスホテルが都内某所にありまして、
そのホテルから東京メトロ某駅へと向かう近道を、
数か月前にひょんなことから発見しました。
かれこれ6年くらい、
そのビジネスホテルから最寄りのその駅まで、
そうすることが至極当然のように何も考えず、
人の流れに沿って歩いていたのだけれども、
今となってはその時間をそっくり返して頂きたい。
だって、その近道を通るとあほみたいに近いから。
その期せずして発見した近道は、
もうこれぞキング・オブ・ザ・裏道!という感じで、
雑居ビルAと雑居ビルBの狭苦しい隙間の、
おとなが蟹歩きをしてはじめて、
人とギリギリすれ違える程の、
ほっそいほっそい道なのだけれども、
この道が、知る人ぞ知る駅までの超近道になっていて、
この裏道を通りさえすれば、
駅まで向かう時間が大幅に短縮されるものだから、
もうこれは完全なる、時は金なり。
この近道発見の喜びといったら、
もう心うきうき小躍りするくらいに嬉しくて、
なんじゃこの近道は!タイムイズマネー!
なんつって、拳を天に突き上げ快哉を叫んだのだけれども、
先日、その秘密の裏道を、ぶはははは。
今日も儲かったなあ。タイムイズマネーだなあ!
なーんて、ニヤニヤしながら、
蟹さんみたいに横向きになって通ってたら、出た。
雑居ビルAから雑居ビルBに向かって、
丸々とモコモコに太った超気持ち悪いドブネズミが。
私は世の中で何が大嫌いかって、
そりゃあ、丸々太ったドブネズミが、
何をおいても一番嫌いでございまして、
そいつを目撃した瞬間、全身鳥肌。腰が抜けた。
状況がこうなってしまえば、
断固、タイムイズマネーなんかよりも反ドブネズミ。
もうあの近道は絶対に通らない!通るもんかばーか!
と、その後、固く決意したのだけれども、
一度、甘い汁を吸ってしまうと容易に元に戻れないのは、
私という人間がうまく出来ていないからでしょうか。
その近道を通った方が、どう考えても楽ちんで、
駅まであほみたいにショートカット出来るものだから、
ドブネズミ現る!のほとぼりが冷めてくると、
どうしても近道の誘惑に駆られてしまう。
あのドブネズミはもう何処かに引っ越したに違いない。
若しくは雑居ビルAの管理人に駆除されたに違いない。
それよりも何も「ドブネズミ」という、
不快な名前の響きが私の苦手意識に、
大いに拍車を掛けているのは明白。
そうだ。あいつに名前を付けてやろう。
よし。あいつは今日からピカチュウだ。と、
ネズミ界のスーパーアイドルに似ても似つかない、
都心の裏路地に潜む灰色の巨大ドブネズミに、
ピカチュウと命名し終えたところで、昨日の午前十時。
あの近道を久し振りに、恐る恐る超びびりながら、
蟹歩きで通ってみたら、やっぱり出たね。
私が通るのを見透かしたようにピカチュウの親子が。