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しゃちょ。のメルマガジーヌ編集後記

#568いわゆる進学校の野球部員たち

どーも。しゃちょです。

運転免許証の更新を終えたり、
サード連盟なる団体のBBQに参加したり、
ふらりと初めて入った某ラーメン屋が、
生涯いちばんのまずさで放心したり、
東京メインで穴馬が2着に突っ込み圧勝したり、
不用意にも誕生日を迎えてしまい、
アラフォー世代からアラフィフ世代へと、
所属先の変更を余儀なくされたりと、
まあ、今週もいろいろありましたが、
いちばん心に残った出来事は、
橙(だいだい。息子。高1。)の野球だなあ。

高校入学と同時に野球部に入部した橙。
ステレオタイプな野球部員のイメージとは程遠い、
ノット丸坊主ってのも時代の流れなのだなあ。
って、そういえば、あいつ、
少年野球やってた時も一人だけロン毛だったわ。

馬鹿だねえ。
野球部員の丸坊主もかわいいのにね!
と、自分の中学時代をひとまず肯定。

で、先週の日曜日。
硬球にも不慣れな入部直後だというのに、
3番ピッチャーで練習試合に先発する。
という怪情報がある筋から入り、
出張帰りでたまたま金沢に居ることだし、
これは千載一遇のチャンスかもと、
世の中の良き父親のみなさんの真似をして、
その練習試合をこっそり観に行ったのよね。

3番ピッチャー、だいだいくん。
少年野球から3年のブランクがあるとはいえ、
神が与えた野球センスは父親譲りで、
9人しか部員が居ない弱小チームとはいえ、
試合前に予想していた以上に、
ちゃんとした野球の試合になってる。

午前9時プレイボールで約3時間。
甲子園なんて口に出すのも憚られる、
弱小対弱小の試合でしたが、
強豪校だけが高校野球じゃないんだ。
おれたちゃ野球が好きなんだ。
と、一心不乱に白球を追いかける、
両チームの野球部員の姿に、
さすがの私も胸が熱くなりました。
これぞ青春!下駄箱にラブレター。

試合終了後、お昼に現地解散。
いわゆる進学校の野球部員たちは、
家に帰ってスマホゲームに興じる訳でもなく、
はたまた、繁華街のゲームセンターで、
市の補導員に尋問される訳でもなく、
そそくさとユニホームを私服に着替え、
汗も流さず、京大模試や学習塾に直行。
なんなんだこの人たちは。凄すぎる。

他方、
初夏とはいえ白昼の野球観戦によって、
真っ赤に日焼けした腕をさすりながら、
軽い熱中症気味で会社に帰ってきた私は、
冷房マックスでお部屋を冷やし日曜競馬。

前述した通り、
買ってた穴馬が好スタートから直線先頭。
ゴールまで一心不乱に粘り込みをはかる、
若武者・石川裕紀人の姿に、
さすがの私も胸が熱くなりました。
これもひとつの青春!下駄箱に東スポ。

その日の深夜23時半。
学習塾から泥のようになって帰宅した橙に、

おつかれさん。おつかれさん。
点差は開いたけどいい試合だったわ。
いい球投げてた。たいしたもんだ。

と、心からの労いの言葉を掛け、
部屋の隅に脱ぎ捨ててあった、
あいつの野球帽を手に取り裏返し、
帽子のつば部分のスペースに、
予めポケットに忍ばせていた、
黒の油性マジックでひとこと、

「甲子園!」

って書こうとしたら、
橙本人と椿(つばき。娘。高3。)とかみさんに、
あらん限りの力で止められた。